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広く深く、書きたいときに書きたいことを書いていきたい(願望)

映画が上映されないのにむしゃくしゃしたので『帰ってきたヒトラー』の原作を読んだ

『帰ってきたヒトラー

最近公開されてさっそく話題になっている映画だが、私の住んでいる地域ではなんと、いまだに公開されていない。公開されるまでは早くともあと2週間弱待たないといけない。

つまり、東北がナメられている。
風刺てんこもりの映画など、東北民にはあまりにも難しいだろうから後回しでいっか★という判断か。
いくら私の地元が全国指折りの馬鹿県だとしてもこれは許せない。
ヒトラーくらいみんな知ってる…よな?
(以上全て私の妄想でお送りしました)



ともあれ、そんな現状にむしゃくしゃしたので原作本を図書館から借りてきた(図書館から借りてきた時には東北地方は公開予定リストにすら入ってなかった)。


帰ってきたヒトラー 上下合本版 (河出文庫)

帰ってきたヒトラー 上下合本版 (河出文庫)




借りたのは文庫じゃないけどまあ中身は変わらないからいいでしょう。


……2011年8月にヒトラーが突然ベルリンで目覚める。彼は自殺したことを覚えていない。まわりの人間は彼のことをヒトラーそっくりの芸人だと思い込み、彼の発言すべてを強烈なブラックジョークだと解釈する。勘違いが勘違いを呼び、彼はテレビのコメディ番組に出演し、人気者になっていく……。(単行本【内容】より引用)

あらすじがこんな感じなのでひたすら風刺が続いていくシュールなコメディ小説なのかと思っていたが、違った。

確かに風刺てんこもりだし(ドイツの情勢や歴史にはあまり明るくないので詳細まではわからない)、あらすじの「勘違いが勘違いを呼び」というのもその通りで、登場人物全員が面白いことをやっている訳ではないのに面白い、シュールな作品だと思う。

けれども、これを≪コメディ≫と呼んでいいのか?

読了したときの底知れない不気味さというか、恐ろしさにそれまで「面白い」と感じていたのがどこかに飛んでいってしまった。

いくら勘違いとはいえ、ヒトラーを受け入れる人々も怖いし、何より自らがタイムトリップしてしまったことを受け入れてしまっているヒトラー自身も怖いし不気味。
しかも、この小説がヒトラーの一人称で語られているというのも読了した今となっては何だか恐ろしさを感じる。

映画ではどのようになっているのか非常に気になるので早く公開されてほしい。


何だかんだで普通に面白かったですよ!途中までは。
ただ、面白いとは何か…本当にこれは面白いのか…?みたいな不安感に読了後は襲われます。
今の時期にぴったりなんじゃないかと思います。
怪談系でもノンフィクションでもないんですけどね。